英会話初心者に対してはどんな英語指導を心がけたらいいのか?

もくじ
いつもありがとうございます、COMULINKの堤です。
突然ですが、英会話できるようになりたい人で、無料体験レッスンに来たり、実際に習い始めたりする人のレベルで1番多いのはどのくらいのレベルかわかりますか?
スクールや教室のコンセプトにもよるかもしれませんが、英会話を始めようとする人の8割が超初心者。言い換えると、中学英語も怪しい感じの人が8割なんです。
ということは、まずは英会話の先生としては、そんな超初心者さんたちをいかに普通のレベル(COMULINKでは海外旅行で困らないレベルと言ったりします)まで引き上げる能力があるか、ということに重点を置く必要があります。
英会話初心者を教えるのに必要な講師としての資質
英会話初心者を海外旅行で困らないレベルまで引き上げるのに、必要なこと。それは、英語力では決してありません。もちろん、英語力が必要ないと言っているのではなく、あくまで最優先事項ではないということだけは理解してください。
では、最優先事項とは?それは英会話初心者の「マインドレベル」を引き上げるスキルがあるかどうかです。
英語が話せないのはマインドが9割
ここで少し考えてみましょう。日本で生まれ育った通常の5歳児さんを想像してみてください。彼ら・彼女たちは日本語が話せない、と言えるでしょうか。決してそんなことはないですよね。だからと言って、彼らが難しい単語や文法を知っているかというと、これまたそうではありません。彼らは不十分な日本語の知識にも関わらず、なぜ日本語を話して、お母さんや友だちとコミュニケーションがとれるのでしょうか。
ここでようやく答えを言います。それは全て「マインド」です。
彼らがマインドを持っているというわけではありませんが、幼稚園児が日本語を話すときに、「間違ったらどうしよう。」とか、「あれ、これ文法あっているかな?」といちいち考えることはありません。
日本人は英語を話すことに恐れを抱く
しかし、どういうわけか、僕たち日本人は英語を話すとき、伝わらないことに恐怖すら覚え、「英語=恐怖・不安」という図式を成立させてしまいます。このため、英語超初心者に対しては、「あなたの英語は通じてるよ」「あなたはちゃんとコミュニケーション取れているんだよ」と、とにかく褒めることが大切です。
講師は英語を絶対に直さない
ネイティブスピーカーと同等の英語力を目指す以外、生徒は決して高い英語力は必要はありません。むしろ講師が生徒の英語を直すことで、生徒は「間違って訂正されるの嫌だなあ…あまりしゃべらないで、答えよう」と思ってしまいます。講師の訂正が生徒の英語力を伸ばすことの障害になってしまいます。だからこそ、とにかく生徒の英語力を伸ばそうと思ったら、とにかく自信をつけさせることが先決です。生徒をとにかく褒め称えてあげましょう。
実際、このマインドを変えるだけで、数か月以上かかってしまう人もいますが、早い人は1か月(4レッスン)くらいで、すぐに理解する人もいます。
初心者向けの具体的なレッスンは?
では初心者の英語力を引き上げるための具体的なレッスンでお勧めのメソッドを紹介します。まずはCOMULINKでも実施している3文英会話。詳しくはこちらの別記事で紹介していますが、生徒の日常で感じたことや起こったことを超シンプルな3文でまずは日本語で書いてもらい、その後、英語に直すという練習をひたすら積みます。
朝、ジョギングした。→ I jogged in the morning.
昼寝をした。→ I took a nap.
夜は友達と飲んだ。→ I went for a drink with my friends.
もちろん、最初から「昼寝をする=take a nap」「飲みに行く=go for a drink」という言い方は初心者は出てこないでしょう。出てきたとして、sleepやdrink sake などでしょう。これでも通じているわけですから、そこで決して直すようなことはしないでおきましょう。但し、参考までにこういった表現もあるよ!ということで紹介するのはOKです。
繰り返しになりますが、詳しいやり方は別記事をご覧ください。
また、初心者に有効なメソッドとしてAsking Questionsというものもありますので、こちらもご参考までに。
ボキャブラリーはどうするの?
英会話初心者で避けては通れない問題。それはボキャブラリーです。なんていうの?という回数が多すぎて、英会話にならないこともしばしば。オススメは使ったこともあるかもしれない、英検5級の教材。こちらを使って、レッスン展開をします。
[itemlink post_id=”537″]A: Do you ( ) e-mails to your friend, Mary?
B: Yes, I do.
1 see 2 write 3 paint 4 play
もちろん答えはwrite「書く」ですね。英検5級問題のいいところは、普段の英会話でも使うようなボキャブラリーがバリバリ出てくるところです。英検3級以上になってくると、これはなかなか初心者は使いづらいよね、というレベルのボキャブラリーも出てきますので、「話す」という観点だと、英検5級や4級レベルで十分なのです。
さらに「write」を定着させるために…
ここでwriteが答えだよ、writeは「書く」という意味だよ、と伝えて終わりでは二流講師です。一流講師はここで、writeを短期間で徹底的に定着させます。例えば、こんな感じ。
- Eメールを書く
- 手紙を書く
- メモを書く
- 日記を書く
- 名前を書く
関連語句を一気に覚えます。これでwriteは定着しますし、writeと一緒に使いそうな単語もここでさらっと学習します。だから講師は英会話初心者と言えども、このあたりの予習(準備)をぬかりなくやる必要がありますね。
文法は覚えたほうがいいの?
最後に、英会話学習者にとって文法は覚えたほうがいいのか問題です。これについては覚えたほうがいいというのが僕の見解です。もちろん、中学校や高校でやったように、ひたすらペーパーテストでという形ではなく、とにかく「発声」させます。例えば、I’m going to ~「~する予定です、つもりです」という文法を覚えて欲しいときには、最初に日本語でさらっと重要な文法事項だけ解説し、あとはひたすら文章を作ってもらい、言わせるとよいでしょう。
その際に、まだボキャブラリー不足を感じるならば、プリント等に、ヒントを書いておくといいですね。
↓例えばこんな感じ↓
今日の夜、明日、明後日、今週末、1週間後、今月末にやる予定のことをそれぞれ言ってみましょう。
tonight / tomorrow / day after tomorrow / this weekemd / a week later / the end of this month
I’m going to ~. (~する予定です)
夕飯を作るmake dinner 友達と飲みに行くgo for a drink with my friend 宿題をする do my homework
ブログを書く write a blog 本を読む read a book テストを受ける take an exam
これはあくまでも例ですが、先生の事前準備次第で、英会話ってすっごく楽しくもなるし、お葬式みたいなレッスンになることもあります。笑
レッスンが上手な先生って?というチェック項目を20作っているので、宜しければこちらもチェックしてくださいね!
ぜひ今回の記事が皆さんの参考になれば幸いです。それではSee you soon!